カーネーション:徳永圭

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カーネーション(1) [ 徳永 圭 ]
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281ページ。ザワザワ、ほっこり、ハッピー。母親であるあなたに特に読んでほしいです。

司書として図書館で働く諒子は、一度だけ無自覚に娘を手を上げてしまい離婚、その後悔を引きずったまま孤独な毎日を過ごしていた。図書館へ頻繁に通ってくる中学生の女の子に自分の娘を重ね合わせていたが、少女は突然失踪してしまう。一方、専業主婦の美咲は、3歳の娘の育児に苦労し、夫ともうまく行かず疲弊していた。ある日、娘が幼稚園から何者かに連れ去られてしまい…。接点のないふたりの女性が交錯するとき、胸に秘めていたそれぞれの本音があふれ出していくー。ふたりの行く末は絶望か、希望かー 切なき母娘物語。

カーネーションという題名を見て、きっと母親が主人公の小説に違いない!と背表紙だけで手に取り、あっという間に読了しました。
読みやすく、要所要所で涙が出てきました。
母になると、つい自分の立場に重ねてしまいますね。生後3か月の娘と引き離されるなんて、考えただけで胸が引き裂かれる思いです。どうか諒子が幸せになれるように、娘と会えるように、と願いながら読み進めました。

自分を責め後悔する諒子に、同僚の孝太郎が放った

「会いたいんなら、いいじゃないですか。会いたいっていう気持ちまで抑えてどうするんです。そのくらい自分に許してあげましょうよ。」

このセリフでもう涙腺崩壊してしまいました。そうだよね。会いたいっていう気持ちまで我慢しなくて良いのです。

イヤイヤ期の娘の育児に苦労する美咲サイドの話は、2,3年後の自分の姿はこんななのだろうかと想像しながら読みました。旦那との折り合いに揉めるのもあるあるだなぁなんて思います。

出会えてよかった一冊です。

最近は使いやすいだろうとギフトカードばかり送っていましたが、次の母の日には、カーネーションを送ろうと思います。

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